店舗什器を作る豆知識什器のエイジング塗装って何?
ディズニーランドや、ユニバーサルスタジオジャパンにあるような、新しく作ったものだけど、さも何十年何百年と経っているかのような風合いを塗装で表現する事をエイジングと言います。
建物であれば、苔が付着しているような、表面が剥げて下地が見えてきたような、色付けをします。
車などの金属製であれば、錆が発生してきたような、下地の色が見えてきたような、色付けをします。
室内のドアなどの建具類もその対象となります。
場合によっては、モルタルで造形を作り、一度吹付塗装した後で、ボカシを入れていく事もあります。
前回の記事の古美色もエイジングの一種ではあります。
1つの線でも、通常はマスキングでピシッとラインを決めて塗るところが、エイジング塗装の場合はフリーハンドによって、カスレた線を引いたり、途中で消えかかったような線にしたりと、キッチリさせない技法なので、慣れている職人でないと逆に難しい技術になります。
なので、よく美術系の大学生に声が掛かるバイトとしても有名です。
店舗什器を作る豆知識什器のエイジング塗装は時間が掛かるの?
これでOKという判断は、一応職人が判断しますが、実際に什器を現場に納品して、オーナーや設計士さん、デザイナーさんが、その場で「ここをもっと削って」と言われたり「もっと古くさせて」と言われて最終調整となる場合も多々あります。
そんな場合もあるので、エイジング塗装は、トータルで考えると時間が掛かります。
元のサンプルがある場合は、その雰囲気に寄せていき、判断も付きやすいのですが、
サンプルの無い場合は、何種類かサンプルを作って、どれにするか決めていく事になります。
ペンキを何年にも渡り何度も塗り重ねたようなイメージには、艶を出しますが、単純に素の物が経年経った質感を出すには、
艶消しで塗ります。
店舗什器を作る豆知識何にでもエイジング塗装はできるの?
基本的には塗料が乗るものなら何にでも可能です。
金属、木材、塩ビ系、スチロール系などどれも対象物です。
DIYでチャレンジする場合は、素材の凸凹に色を入れてみると、それなりにエイジングっぽく塗る事が出来ます。
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この什器コラムを書いた人
什器設計施工管理大石行良
学生時代は全く関係ないことを学んでいたが、大学卒業後一念発起しバンタンデザインでデザインを勉強し直し、「モノを作る」という分かり易い仕事がしたいと思い、木工所に就職。
以来、店舗什器や住宅の造作家具、内装監理の経験を積み、製作現場から施工現場まで一貫して対応できる専門家として数多くの実績を持っています。
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