店舗什器を作る豆知識什器でよく使う突板・単板とは?
無垢材の短所として、反りがあるとお伝えしました。
大きな面での使用は不安が残ってしまいます。
強度が大事な場合は集成材という手がありますが、継いだ木目がイメージ通りではないという場合には、突板を使います。
突板とは、丸太を0.3㎜程の薄い桂剥きにした木のシートをベニヤ板に貼り付けて作られた板の事です。
ベニヤ板に本物の木が薄く貼られている為、木目は人工的でなく自然な風合いです。
無垢材と同じように、板目と柾目があり、イメージに合わせて選びます。
樹種も様々あり、価格もそれに合わせて上下します。
単板は、突板と同じように無垢材を薄く削りだしたものですが、厚みが3~5㎜あり、これをベニヤ板などに貼り合わせて使います。
突板も単板も、フローリングや家具などで、大きな面積になる箇所や、反りやよじれの発生しそうな箇所に多く使われます。
店舗什器を作る豆知識什器で使う突板や単板は安いの?
当然、無垢材と比べて本物の木の使用量が限定的なので、価格も抑えられます。
突板は単板よりも更に10倍位薄いので、一番安い天然木目の素材が突板と言えます。
但しどれを選んでも、それだけで完成品となるのは、和室建築の柱や長押や敷居などで、
通常使いされる場面では、塗装をするのが前提となります。
無塗装だと手垢がついてしまったり、色の経年変化が大きい為、イメージとかけ離れたものになってしまいます。
なので、塗装代は掛かってしまいます。
店舗什器を作る豆知識什器で使う突板や単板は扱いやすいの?
無垢材であれば傷ついたり、凹んだり、シミが付いたりすれば、表面を削ってやれば元に戻りますが、
突板や単板ではそうはいきません。
突板は薄いので、傷が付くと中のベニヤが現れる事になります。
そこで、傷の付きやすい箇所には単板を使い、付きにくい箇所には突板を使う事が多いです。
例えば、扉であれば、表面は突板で作り、四方のエッジには単板を使い、アフターを考えた品質確保をする事が多いです。
無垢材と違ったマイナス面と言えば、薄いが故の傷・凹みへの対処と、ベニヤの表面に貼っただけの素材の厚みの面を
いかに表に出さないかという点になります。
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この什器コラムを書いた人
什器設計施工管理大石行良
学生時代は全く関係ないことを学んでいたが、大学卒業後一念発起しバンタンデザインでデザインを勉強し直し、「モノを作る」という分かり易い仕事がしたいと思い、木工所に就職。
以来、店舗什器や住宅の造作家具、内装監理の経験を積み、製作現場から施工現場まで一貫して対応できる専門家として数多くの実績を持っています。
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