店舗什器を作る豆知識什器でよく使うフラッシュ造りとは?
パーチクルボードや、MDFという素材は、粉砕された木が圧縮されて板状になっているので、必要な寸法にカットして、切断面にテープを貼ったらすぐに使える上、どこにでもビスが効く素材でした。
それに対し、フラッシュ造りは4㎜程のポリベニヤを芯材でサンドイッチして作る板造りの方法です。
連結部分や端になる箇所に、必要な厚さになるよう、計算したパルプなどの芯材を入れて作る為、完成品の重量は軽く仕上げる事が可能です。
また、水分膨張なども無い為寸法安定性は高く、反りも発生しません。
材料代も、薄いポリベニヤ代と芯材だけなので、安上がりですので、箱物と呼ばれる什器を作る際に多く使われる工法です。
ポリベニヤだけでなく、突板や単板を使う際にもフラッシュ造りで対応します。
画像のように板端には芯材が入る為、パット見ではフラッシュ造りかどうかは分かりません。
コンコンと叩いて空洞の音がしたり、持ち上げて重量を確認すればすぐに分かります。
店舗什器を作る豆知識什器で使うフラッシュ造りは安いの?
フラッシュ造りは材料代が最小限で済みますが、大まかにカットしたポリベニヤと芯材をプレス機で圧着して、必要なサイズに再カットして連結していきます。
従って、パーチクルボードやMDFを使うのに比べて加工工賃は上がります。
店舗什器を作る豆知識什器で使うフラッシュ造りは扱いやすいの?
軽いというのは持ち運びに大変なアドバンテージです。
工場内での保管や、配送・搬入・施工のどの段階においても有利です。
ただ、ベタ芯ではない為、芯の無い箇所をぶつけたりすると穴が開いてしまいます。
その可能性の無い環境下で使って頂けるケースでないとおススメは出来ません。
室内ドアのように大きなモノは、反りよじれの可能性がある1枚モノは使用できず、昔から今でもフラッシュ造りが基本です。
芯材にはパルプなどの木だけでなく、段ポールを利用したハニカム構造で作る事も多くなっています。
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この什器コラムを書いた人
什器設計施工管理大石行良
学生時代は全く関係ないことを学んでいたが、大学卒業後一念発起しバンタンデザインでデザインを勉強し直し、「モノを作る」という分かり易い仕事がしたいと思い、木工所に就職。
以来、店舗什器や住宅の造作家具、内装監理の経験を積み、製作現場から施工現場まで一貫して対応できる専門家として数多くの実績を持っています。
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