店舗什器を作る豆知識什器でよく使う人工大理石とは?
人工大理石は、名称が紛らわく、大理石の粉末から出来ているわけでも無く、大理石柄という訳でもありません。
アクリルやポリエステルといった樹脂なので、素材的にはプラスチックに近いと思います。
樹脂なので形状も自由に加工が可能で、防水性・耐水性・耐久性・メンテナンス性も高く、色や柄を混ぜる事で、様々な表情を持つ素材になります。
単色・御影石調・大理石調・木目調などの種類があります。
一般的には真っ白いキッチンのカウンターに使われて皆様なじみがあると思います。
画像のように、キッチンのカウンターに石目模様の茶色のカウンターで、手前やサイドには立体的な模様を付けて加工されています。
白いシンクも人工大理石で出来ています。
その他、店舗や事務所の受付カウンターなど、大きく曲線が続くようなプレイランド什器など、大きすぎて運べないようなものでも現場加工が出来る点が強みの素材です。
国内メーカーの他、韓国のサムソンや、アメリカのデュポンなどのメーカーが有名です。
店舗什器を作る豆知識什器で使う人工大理石は安いの?
住宅や店舗什器で使われる人工大理石は、元々厚み10㎜程の大きな1枚板で、厚みを付けたい場合は下地を接着貼りして必要な大きさにします。
なので、素材としてはそれほど高価なものではないですが、加工して必要なサイズにする工場の工程に費用が掛かります。
また、完成した商品はそれなりの大きさと重さになる為、普通の路線便ではなくチャーター便を使って配送される事も多く、運賃も合わせて金額で、他の素材と比較する必要があります。
また、単色は一般的な割安ですが、柄が入ると高くなってきます。
店舗什器を作る豆知識什器で使う人工大理石は扱いやすいの?
人工大理石は樹脂なので、高熱を当て続けると溶ける性質を生かして、必要な長さまで何10mでも何100mでも現場でつなぐ事ができます。
溶かして繋いで段差を研磨すれば、つなぎ目が無くなり、何100mの1枚物が誕生するという点が、人工大理石の最大の特徴です。
メンテンスの面でも、シミや汚れが気になった場合、艶が無くなったから復活したいという場合に、10㎜の厚みまでペーパーで磨いて削る事で、いわば古い層を1枚めくって新品同様にさせる事が出来ます。
但し、DIYレベルでする事ではなく、プロの仕事の範囲になります。
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この什器コラムを書いた人
什器設計施工管理大石行良
学生時代は全く関係ないことを学んでいたが、大学卒業後一念発起しバンタンデザインでデザインを勉強し直し、「モノを作る」という分かり易い仕事がしたいと思い、木工所に就職。
以来、店舗什器や住宅の造作家具、内装監理の経験を積み、製作現場から施工現場まで一貫して対応できる専門家として数多くの実績を持っています。
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